【レビュー】他のEXILIMとの比較:CASIO Hi-Speed EXILIM EX-FC100
このレビューはWillVii株式会社が運営する国内最大級家電・ゲームレビューサイト「みんぽす」から商品を無償でお借りして掲載しています。(詳細は末尾で)
□パッケージ
まずは、パッケージから。EX-Z40の時は確かかなり横長だったような気がしますが、EX-FC100は立方体に近い直方体って感じですね。非常にコンパクトな印象で、ここにすべてのパッケージが入っているのかとは思えないほどです。
パッケージデザインに関してはEX-Z40の時とほぼ同じブラック基調ですね。一目見てEXILIMだ!とわかります(笑)
本体以外の付属品は
・リチウムイオン充電池(NP-40)
・充電器
・AC電源コード
・USBケーブル
・AVケーブル
・ストラップ
・CD-ROM
・取扱説明書
これだけのものが
こんな風にほぼ、隙間なく埋められています。つい先日お借りした、MarantzのIS301の余裕のあるパッケージと比べると日本企業のすごさを感じます。
□他のEXILIMとの比較(EX-Z40、EX-V8)
私が所有しているほかのEXILIMと比較してみたいと思います。
所有しているのは、
EXILIM Zoom EX-Z40
EXILIM Hi-Zoom EX-V8
の2台で
EX-Z40はベストセラーとなっていたEX-Z4/Z3のマイナーチェンジ版ですが、大容量バッテリーを搭載することで400枚もの撮影枚数を実現したことで他社と差別化が図られ、ベストセラーとなった名機です。
EX-V8は、今まで3倍ズームがほとんどだったコンデジの中で、屈曲系ズームレンズを採用することでサイズを大型することなく7倍ズームを搭載することに成功したEX-V7の後継機です。EX-V7はEXILIMとしては初めて光学手ぶれ補正を搭載し、EX-V8では画素数が800万に引き上げられ、家族認証機能つきの顔認識機能が追加されました。
EX-Z40は超寿命、EX-V8はコンパクトサイズで高倍率ズームに魅力を感じて購入しました。
※参考
【レビュー】CASIO EXILIM Hi-ZOOM EX-V8の使い勝手
さて、3台を並べてみました。携帯(Vodafone 905SH)のしょぼいカメラで撮影したので背面はピントがあってませんがご了承ください(汗)
EX-V8だけが屈曲系ズームを採用しているため違和感があり同じEXILIMとは思えません。EX-Z40とEX-FC100は結構似たデザインにですよね。まあ、オーソドックスなデザインともいえます。
こうやってならべると、EX-Z40はかなりコンパクトに見えます。高さはほぼ同じなんで、横幅が違うんですね。厚み感はEX-V8が一番あるような感じですが、EX-FC100もレンズ部分が飛び出ているので結構厚みはあります。
ちょっとVodafone 905SHでは画質が悪すぎたので2個ずつ比較していきたいと思います。EX-V8との比較時にはEX-Z40をEX-Z40との比較時にはEX-V8で撮影しています。
・正面(レンズ側)
左側がEX-Z40と右側がEX-V8との比較です。下にあるのは充電地ですね。真ん中にはサイズ比較用にSDカードをおいてあります。
EX-Z40とEX-FC100は基本的な配置は共通ですね。高さはほぼ共通ですが、横幅はEX-FC100の方がかなりありますので結構大きいなという印象を受けます。
充電池はまったく同じNP-40です。NP-40はEX-Z40/Z30以降のEXILIMでほぼ標準となっている充電池ですので、EXILIMユーザーがEX-FC100を購入したら、今まで使っていたのを予備として使えるので便利ですね。
EX-Z40ではCIPA基準400枚もの撮影ができるという当時としては圧倒的な撮影枚数を誇っていたんですが、EX-FC100はCIPA基準では300枚程度となっています。この算定基準では連写は含まれておらず、連写機能を使うと一気に30枚とかを撮影してしまうためバッテリーの減りはかなり早いです。連写をメインに考えると1日使うのがやっとかなぁという印象です。
EX-V8とは、ズーム方式が違うのでデザインが大きくことなりますね。EX-V8はソニーのサイバーショットTシリーズと同様にメカニカルなスライドカバーを搭載しているのも大きな特徴ですね。スライドカバーをあけると電源がONになるのも同じです。若干EX-V8の方が横幅が小さいですね。
充電池は大きく異なります。EX-V8はウォークマンとかで使われていたようなガム型充電池NP-50ですね。EX-V8は屈曲系ズームレンズでコンパクトな筐体に収めているため充電池スペースが犠牲になってしまったのだと思います。充電池容量も少なく、CIPA基準で240枚と少な目なため、EX-V8も1日使うのがやっとな感じです。
なので、EX-V8は途中で予備充電池を購入しました。EX-FC100も連写機能を中心に使うのであればもう一つ予備を用意しておいたほうがよいかと思います。
・背面(液晶側)
液晶サイズは2.0インチ8.4万画素と当時としては標準的なサイズでしたが、最近のデジカメと比べるとやはり小さいですね。EX-Z40にはファインダーがあるのが特徴ですが、使ったことはありません(笑)コンデジには不要かな。
EX-V8の液晶は2.5型23万画素でEX-FC100は2.7型23万画素と若干ちがうものの印象的にはほとんどかわりません。個人的にはEX-Z1200のワイド液晶はメニュー項目が画像にかぶらず結構好きでしたが、現在のEXILIMはほとんど4:3液晶に戻ってますね。
操作系はEX-Z40が非常にシンプルなのがわかります。EX-FC100はゴテゴテボタンが多いですね。
EX-Z40では方向キーの左右で通常撮影やベストショット、動画などを切り替えていましたが、EX-FC100はよく使うであろう連写ボタン、動画撮影ボタン、SLOWボタン、ベストショット(BS)ボタンが独立して配置されています。
EX-V8はコンパクトサイズでありながらかなりハイエンドな位置づけであったため、一丸レフのようなモード切替がダイヤル式になっています。ちょっとダイヤルが軽すぎてかばんとかに入れている間に位置がづれているという問題はありましたが、多彩なモードがあるデジカメではダイヤル式が使いやすいと思います。EX-FC100はハイエンドな印象がありますが、高速連写に関連する機能以外は普通ですね。
・上方から
上方からの比較です。電源を入れ撮影モードにしてありますのでレンズの飛び出し具合とかが良くわかると思います。
EX-Z40とEX-FC100は沈胴式のズームレンズですので電源を入れるとレンズがせり出してきます。EX-Z40が3倍、EX-FC100が5倍ズームですが、レンズの飛び出し量はそれほど変わりません。
EX-FC100はシャッターの外側のリングがズームレバーで、シャッターと同じ人差し指で操作します。EX-Z40やEX-V8は背面にあり、親指で操作します。ズームしながらシャッターを押すことはないんでEX-FC100の方が使い勝手がいいですね。
電源ボタンに関しては、EX-FC100は非常に小さく押しづらくなっています。不意に押さないという配慮ではあるのでしょうが、EXILIMシリーズでは、別途設けられているダイレクト撮影/再生ボタンで電源のON/OFFを行うことがますので、この電源ボタンの存在意義がそもそもありません。他社デジカメからの乗り換えで戸惑うことがないように装備されているだけと思います。
EX-FC100ではダイレクトボタンの初期設定が電源ONのみになっていて電源OFFは設定を変更しないとできません。EX-Z40やEX-V8では初期設定で電源のON/OFF両方できるようになっていてそのほうが便利だと思うのですが、何か意図があるのでしょうか?
EX-V8は屈曲系ズームレンズですので、電源をいれてもいれなくてもサイズは変わりません。電源はレンズカバーに連動しますので電源ボタンはなく、上面はシャッターボタンのみというシンプルなデザインです。
□充電器、クレードル
充電器はほぼEX-FC100と同じ大きさですね。充電器本体にAC電源コードを差し込んで充電します。
EX-Z40やEX-V8を含め、EX-Z1200あたりまでは携帯電話のように、クレードルを使った充電スタイルでしたが、最近のEXILIMではクレードルではなく充電池を直接充電器で充電するタイプに変わったようです。
EX-Z40ではかなり超寿命な充電池でしたので、そもそも充電行為自体が少なかったんですが、EX-V8やEX-FC100では1日持ち歩いたら充電というスタイルになりそうです。
ちょっと不安だという方は予備充電池を購入されると良いと思います。
予備充電池を購入した場合にはクレードルによる充電は非常に面倒なので充電器があると1個を使いながら予備は充電というのができて便利です。
クレードルタイプの利点は、常にPCに接続している方だと、充電と画像の転送がクレードルにおくだけでできるので手間がかからないということですね。ただ、旅行時にはクレードルはすこぶる邪魔です(汗)。
ちなみにクレードルでは充電と画像の転送は排他利用で、画像の転送時にはUSBボタンを押す必要があります。
・下面(三脚穴側)
EX-FC100はカメラの中央付近に三脚穴があり、バランスが良いですね。EX-Z40とEX-V8はレンズの真下付近に三脚穴があります。EX-V8はレンズが端にあるため本体バランスとしては悪いです。レンズの下にあるほうが三脚と水平がとりやすいという利点がありますが、EX-V8ほどずれちゃうとバランスが悪すぎるのでちょっと問題に思います。EX-FC100はレンズが大きいので真ん中に持ってこれなかったのかもしれませんが、設置したときの安定感は高いのでこれはこれでよいかなと思います。
EX-Z40とEX-FC100は充電池、メディアスロットが底面にあり雲台があるようなちゃんとした三脚だと蓋は開きません。まあ、ビデオカメラのように頻繁にメディアや充電池を交換するようなものではないのであまり問題にはならないかとは思います。EX-V8はサイドに蓋があるのでまったく問題なしです。
ミニ三脚なら蓋とかろうじて干渉しません(笑)
□充電池、メディアスロット
充電池、メディアスロットの蓋を開けたところです。みんぽすからEX-FC100が届いたときに、一番びっくりしたのがこの蓋の開き方です。どう考えてもおかしいです。おかしいというのは、充電池とSDカードがものすごくとりづらいのです。蓋がレンズ側に開くため、充電池やSDカードを取り出そうとすると、蓋に指が当たってしまって取り出すのが困難なのです。SDカードなんて、蓋の直近にあるため、異常なまでの取り出しにくさです。
EX-Z40やEX-V8のように縦に開けば指があたることなく簡単にとれるのに何でこんな設計にしたのか疑問でなりません。
□外部接続
EX-FC100の側面にはUSB接続やAV出力のための外部接続端子があります。端子形状はオリジナルで付属のケーブルを使うことで同じ端子で、USB接続とAV出力を使い分けることができます。
AV出力時はEXILIM側の液晶はOFFになり、モニター側に完全に同じメニューが表示されます。AV出力に関しては他社のデジカメがHDMIに対応してきているのに、アナログ出力、モノラル音声とかなり見劣りします。せっかく、高画素で撮影できるのですから、ハイビジョン出力に対応してほしかったところです。
USB接続では、MASSストレージまたはPictBridgeでの接続が可能です。USB接続はケーブルをつないで、再生ボタンまたは電源ボタンを押すことで接続されます。ちなみにUSBケーブル経由での充電には非対応。
端子形状をminiUSBにしてもらい、USBケーブルでの充電に対応してくれれば、汎用のケーブルが使えますし外出時に充電器を持ち歩く必要がなくなるので充電時間がかかってもかまわないのでぜひ検討してほしいですね。
□液晶表示
撮影時の液晶画面(全情報表示設定)です。EX-V8だけグリッド表示をするのを忘れていますが設定で表示可能です。基本的な情報表示は同じ配置になっています。
□まとめ
たまたま、歴代のEXILIMを2台所有していたので、最新のEX-FC100をお借りしても操作系は踏襲されており違和感なく使えました。
デザインは、高速連写を持っている特別なデジカメであるという感じがしてなかなかいいと思います。
お借りした個体では、構えたときに左手の人差し指を置くあたりの上面の黒いプラスチック部分のつくりが甘くカタカタとしてしまってました。
EX-FC100で意外だったのが、ハイエンドだろうと思っていたEX-FC100がそれほど高機能ではなかったことですね。EX-V8では一眼レフのように、シャッタースピードや絞り、露出などそれぞれ非常に細かく設定できたのですがEX-FC100では、そのような設定項目はありません。
顔検出機能についても、EX-V8ではあらかじめ登録しておいた顔を優先的に認識する顔認識機能が入っていましたが、EX-FC100は単純な顔検出機能のみです。PanasonicのLUMIXでも似たような機能が採用されてますんで不採用なのはもったいないと思います。
また、ベストショットに関してはEX-Z40よりかは連写関係で増えているもののEX-V8よりは少なくなっています。
自動シーン認識機能が搭載されていることとパストショット(事前撮影機能)などは、通常の設定に取り込まれているので単純な比較はできませんが、ホワイトボードや名詞などを撮影した際にトリミングや台形補正を行えるベストショットは便利だっただけにこのあたり機能が削られていたのも残念ですね。
EX-Z40のベストショット一覧(静止画21種類)
EX-V8のベストショット一覧(静止画34種類、動画11種類)
あと、左右キーが露出設定が割り当てられないのも残念です。割り当てられるのはに露出算出方法のみで、気軽にレベル補正をしたいユーザーには不満足なんではないでしょうか?とはいえ、自動露出機能が比較的優秀なので算出方法を適切に行えばたいていはいい露出になっていると思います。また、再生メニューで明るさ補正ができますので、初心者ユーザーにはそのほうが便利かもしれません。
EX-V8に変わる、コンパクトデジカメタイプのEXILIMのトップモデルとしては、EX-V8以上の詳細な設定ができるカメラであってほしかったですね。後継機には、詳細設定ができるタイプにも期待したいですね。
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