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2007年6月 7日 (木)

【スバル】インプレッサのターボハウジングは新設計。

Automotive TechnologyにCFD(流体解析)をやっている身としては非常に興味深い記事があったのでご紹介します。

インプレッサ、ターボのコンプレッサハウジングを新形状

富士重工業は2007年6月5日に全面改良した「インプレッサS-GT」のターボチャージャのコンプレッサハウジングに新しい形状を採用した。断面を5つの円弧をつなぎ合わせた形状としたのが特徴。流れのよどみの発生を抑え、過給の効率を高めることができた。ターボチャージャは石川島播磨重工業製で、同社との共同開発品。

こういうのってCFD(流体解析)をしないと絶対に見えてこないですからね。スバルもIHIもちゃんとCFDを使っていることがわかってうれしい限り。

記事の後半にあるように、とにかく円形にしていればOK!とか、規定の面積や容量を確保しているからOK!みたいな安易な設計が多いですからねぇ。

インプレッサ、ターボのコンプレッサハウジングを新形状に

直感的には曲率半径の変化が少ない、つまり真円に近い断面形状の方が渦の発生が少なく、効率が高いように思える。ところが実際に解析してみると、ある流量の領域では流れがハウジング内面からはく離して中央に向かってしまう。その流れにつられるようにして逆回転の2次流れが起こる。役に立たない流れ、渦が発生することになるため過給効率が下がる。新しい形状は5つの円弧をつなぎ合わせて外周側に曲率半径の小さい部分を設けた。これによって全域ではく離のない流れを実現する。

実際の流れでよどみがあれば、その部分はデッドゾーンなわけで、そこを単純にカットしたほうが効率があがったりするわけです。

構造解析のように見えるものを解析するのは比較的イメージがしやすいですが、流体解析のように見えないものを解析するのはイメージするのは難しいものなんです。

だからこそCFDをもっと有効活用してほしいと思う限りです。

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